分散投資について

2016/10/08

投資




投資や資産運用に興味が無い人でも、「分散投資」という言葉は耳にしたことがあるかと思います。


"投資をするならリスク分散の為に色んな金融商品に分けて投資すべきだ"

というのが世間一般の認識かと思います。
しかしながら、この「分散投資」こそが、投資で勝てない人の第一の落とし穴なのです。まず断っておきますが、分散投資自体は何ら問題のある考えではありません。そもそも、現代社会自体が株や為替、通貨や貴金属、はては鉄や小麦などなどの様々な商品に分散投資することで成り立っていると言っても過言ではありません。
では、一体何が問題なのかと言いますと、投資に負ける人は

そもそも分散投資できていない

のです。
例えば株を中心に投資する場合、株を既に投資されている方はご存知でしょうが、日本の株価というものは業績よりも為替に大きく左右されます。それを理由として、円安をメリットとする銘柄と円高をメリットとする銘柄に「分散投資」する方が多くいらっしゃいますが、これだと99.9%負けます。そもそも円高円安がなぜ日経平均株価などの日本を代表とする指標にまで影響してくるかが理解できていません。株価が下がっても耐える忍耐力と資金力があれば絶対ではありませんが、そんな人は株よりも貴金属投資を行った方が良いでしょう。

「ならどうすりゃいいんだ!?」

とのご意見もあるかと思いますが、答えは簡単です。
為替に影響されるんですから、FX(外国為替証拠金取引)などを利用して為替に分散投資すればいいのです。レバレッジを活用すればごく少ない資金で多くのリスクを低減できます。また、株と対になるものとして債権を買うという手法もスタンダードですが、これも絶対ではありません。現に、日本やヨーロッパでは中央銀行が大規模な債権買い入れを行っているため、旧来のような株と為替の逆相関はほぼ無くなってしまっています。
分散投資とは、特定の金融商品で損失が出た場合でも手元に投資資金を出来るだけ多く残すために行うことですので、当たり前ですが分散出来てなければ意味が無いのです。
多くの自称「分散投資」をなさっている方が、分散したつもりで非常に偏った投資をしています。これこそが投資に負ける原因なのです。
自分が分散投資を行っていると思う方は、ちょっと立ち止まって振り返って調べて、

”本当に分散投資できているかどうか”

考えてみることをオススメします。
それこそが投資に勝つ為の第一歩なのです。

執筆:T.I.