石油株の特徴

2017/04/01

投資

 


主な銘柄
JXホールディングス(株)【5020】
昭和シェル石油(株)【5002】
コスモエネルギーホールディングス(株)【5021】
出光興産(株)【5019】
・その他ガスや石炭系企業など


特徴1:為替の影響を受けにくい
厳密には全く受けないわけではありませんが、他の日本株と比べると影響は相対的に小さなものとなっており、かなり希少な業界です。

特徴2:石油価格の影響を受ける
最近はニュースなどでも取り上げられていましたが、石油株は石油価格の影響を大きく受けます。
価格が高いと下がるのではなく、下がりすぎると株価も下がるという仕組みです。
これは石油業界が設備投資などに莫大な費用がかかる業種であるためです。

特徴3:戦争に強い
石油価格の話と連動していますが、石油株は戦争にも強い銘柄です。
勃発まで行かなくとも危機が高まると、様々な国が石油の備蓄を意識した行動を取るため、石油価格が上昇し、その影響で石油株も上がることが多いです。


この3つが石油株の主な特徴です。
為替や日経の動きとは違う独立独歩の動きをするため、株式取引だけをやっている場合はリスクヘッジとして是非買っておきたい株です。

※ここからは応用編です。


応用1:合併狙い
石油業界はコンビナートやタンカーなど莫大な設備投資を必要とする業界のため、もし競合同士が合併した場合は買収によるシナジーは相対的に高いもととなります。
それを見越して予め(あるいは石油価格が低い時に)買っておく手法です。
ただし上で挙げた出光興産(株)【5019】のように合併の話がこじれてしまう場合もあります。

応用2:石油先物取り引きの代替
上述したように、石油株には石油価格と正の相関があるため、石油先物取引の代わりとして使うことも出来ます。
先物取引は全て自己責任の無限責任取引であるため、非常にリスキーですが、株であれば買った分だけの有限責任で、莫大な固定資産を保有する企業の所有権でもあるため安心感があります。

応用3:レンジ相場の練習
応用編で書くことではありませんが、石油株は一定のレンジに収まっていることが多いので、レンジの下限で買って上限で売るというレンジ取引を行いやすいです。
あとは大きく上昇することも少ないので、ドルコスト平均法などの実践にも向いています。


【執筆:T.I.】