北朝鮮より10倍ヤバいメランション氏

2017/04/12

雑記

 


市場は相変わらずよく分からない動きが続いていますが、米国債が原因であるということ以外に、欧州勢が原因ということも分かってきました。欧州系のヘッジファンドなどの大口投資機関がアメリカ国債を買ったり、日本株や日本円を手仕舞いしてきているようです。
それに比べると日本やアメリカの方は、シリアや北朝鮮というまさに爆弾級の案件があるにも関わらず、むしろ買いが厚いという状況です。

じゃあ欧州で一体何が起こっているのか考えると、フランスの大統領選、特にメランション氏の支持率急上昇があるでしょう。
3月中頃に10%程度だったメランション氏の支持率は、4月4日のテレビ討論を機に、現在では17%程度まで大きく上昇しています。
ルペン氏はともかく、マクロン氏やフィヨン氏と比べて、メランション氏の何がリスクなのかと言うと、彼が急進左派、言うなれば極左に該当するためです。
さらにルペン氏と同じく、反EUを政策に掲げており、とにかくユーロやEUからの離脱を優先するルペン氏と違い、EUを弱らせてから離脱しよう、というもっとタチの悪いやり方を標榜しています。

何が一番ヤバイかと言えば、伝統的に右翼は瞬発力に欠けるが持続力が良く、左翼は瞬発力はあるが持続力に弱いという体質のおかげで、ルペン氏はこのまま1位をキープし、メランション氏が急進して2位に浮上、極右と極左による一騎打ちの決選投票というシナリオがありえることです。
こうなるとどっちが大統領になってもリスクな上に、政策の振れ幅が大きいのでそれもリスクになります。また、誰もこのリスクを計算してこなかったので完全な暗黒です。

もしそうなったらユーロ安はほぼ間違いないので、それに賭けるしかない…と思います。


【執筆:T.I.】