日米貿易関係のこれからに期待すること

2017/02/01

雑記

 


アメリカでの安倍・トランプ会談ならぬシンゾー・ドナルド会談も無事に過ぎ、政府関係者は胸を撫で下ろし、マスコミ関係者は波乱の無さに舌打ちしていることでしょう。
ただ、せっかくネタにしようと思ったのに、ネタにしづらい無難な内容だったので、希望的観測が入り乱れたこれからの展開予想でもしようと思います。

今回の会談でも話題に上がったらしい自動車産業についてですが、関税の面で見ると、輸入車に対してアメリカは約2.5%日本はなんと0%であり、EUの10%関税や中国の25%関税に比べると非常に低い水準になっています。

日本が既に関税0%でこれ以上下げる余地が無いということが、今回の会談でのウィークポイントであったのですが、逆に言えば上げる余地はあるという訳で、アメリカを二国間FTAなどで除外した上で、日本が輸入関税を上げるという展開は十分にありえると思います。

さらに言えば、日本とアメリカが組んで、日米の輸入関税よりも高い関税をかけている国に圧力や対抗関税をかけていく逆TPPのような盟約を結べばまさにWin-Win関係でしょう。

EUの輸入関税がアメリカ並になれば、トヨタもアメリカへわざわざ輸出しなくても、アメリカで作ってアメリカとEUに売るということがし易くなりますし、中国の輸入関税が安くなれば、アメリカメーカーも危険な中国投資に手を出さずに済みます。当然、EUや中国の反発は強いでしょうが、どちらもどうやらトランプ政権への切り札は保有してないようなので、今のところ不可能ではないでしょう。

ただまあ、むしろこのくらいになってようやく真の蜜月関係と言えると思います。


【執筆:T.I.】