納税と脱税はどちらが得か!?

2017/03/14

投資


まず、個人投資家向けの話なので、個人事業主やその他一般納税者は、無関係の話ですのでちゃんと納税してください。貴方達は社会的信用も大事です。

あと、本記事は犯罪行為を推奨する目的はありませんので、ご理解ご同意を頂ける方のみ、この先を閲覧してください。



話の前にまず、何故個人投資家が納税しない、あるいはしないと世間に思われているかと言いますと、まず第一に専業の個人投資家なら社会的信用が殆ど必要ないことにあります。
他人から金を集めて行う投資家は別ですが、個人で自分の資産でやる分には、証券会社の口座さえ開ければよく、社会的信頼が低くても問題ない稀有な職業です。
社会的信頼がいらないので、国民の三大義務の一つである納税の義務を果たす強要性が低く、「めんどくさい」などの低レベルな理由で納税をしないことが結構あります。

次が問題なのですが、第二の理由として「追徴課税よりも多く稼いでしまう」ということが個人投資家には稀にあります。
有名なのとしては、100万円を31億円に増やしたけど全く申告してなかった事件で、こっちはこっちで面白いので、この記事の後に是非読んでみてください。

税金の話に戻しますと、個人投資家が税務調査等で課される罰則税としては、"延滞税" "過少申告加算税(無申告加算税)" "重加算税" の3つがあります。それに本来の所得税と住民税が加わった額を払うことになります。
ただ、普通の事業者ならともかく、利益が出ている個人投資家は複利で運用が出来ますので、延滞税が罰則になっていないという場合が発生します。
延滞税は実際はもっと低いですが、原則として年14.6%という基準の数字があります。ただ、株をされている方はご存知のように、15%弱程度の数字は株の場合、下手したら1日で動くことすらあります。
そうでなくても月利1%で増やしていくだけで年12.68%になりますので、2%3%増やせる人がどうなるかは想像に難くないでしょう。

無申告加算税(約20%)重加算税(約35%)は年利ですらないので、税務署にバレるまでの期間が長ければ長いほど、実質年利が下がってしまうという欠点があります。

上の31億円申告しなかった彼も、かなり長期に渡る脱税な上に、ほぼずっと収益を上げていたため、裁判を経て納税しても所得の殆どが手元に残ることが記事にも書かれています。

なら脱税した方が得かと言うと、まず、マイナンバーを証券会社に提出した場合はもう脱税自体が無理です。証券会社から調べたマイナンバーを突き合わせるだけで、税務署が所得税を計算できますからね。例の彼のような住所変更しまくって誤魔化す手法もマイナンバー出してると意味無いです。あと、そもそもわざわざ脱税する必要があるのかという根本的な問題があります。特定口座にしておけば税金約20%勝手に引いてくれますし、そもそも20%フラットという所得税率がかなり低めなので、それすら収めないのは人倫的な問題すら感じます。

若干お説教めいた話になりましたが、資産運用面で見れば納めるのも納めないのも一長一短があります。ただし、脱税は犯罪であるということを十分に考えてください。


【執筆:T.I.】